大島莉紗 〜パリ国立オペラ座からの便り〜

パリ国立オペラ座管弦楽団のヴァイオリン奏者によるブログ。

オペラ座の現状

3度目のロックダウン中のパリ。オペラ座は昨年の3月から閉まったままです。

 

昨年3月の最初のロックダウンの際は、リハーサルも全て禁止されていたので、結局何一つ仕事をせずにそのまま夏休み突入となりました。

10月に仕事は再開されたものの、オペラ座自体はロックダウン中に改修工事をした関係上12月まで閉鎖のまま。秋にワーグナーのリング全集を行うという計画は二転三転し、コンサート形式に。

 

10月に1回だけ人数制限をしてフィルハーモニーで行ったコンサートが、この一年で唯一できた観客を入れてのコンサートとなってしまいました。

 

今はストリーミングやテレビ収録を行なっていますが、もちろん観客無しでです。

オーケストラ、合唱、ソリストなど出演者全員は、毎週抗原検査をしてリハーサルや本番に臨んでいます。10月以降、ゆうに30回を超える検査を受けてきた鼻はかなり限界。

同僚の中には、あまりに辛いから口での検査にして欲しいと唾液検査のつもりで懇願したら、鼻に使う綿棒をそのまま喉に突っ込まれ地獄だったと涙目になっている人もいます。

組合側も唾液検査に変更する様、要請していましたが、検査の確実性に疑問が残ると言う事で未だに採用されていません…